ピボットテーブルは、初心者にとって、少し難しいイメージがあるかもしれません。でも、実際に使ってみて慣れれば、それほど難しくないです。ぜひ、試してみてください(練習ファイルあり)
ピボットテーブルの作り方
Step1: 集計したい表全体を選択します。下記例では、B3~E15を選択します
Step2: 「挿入」 → 「ピボットテーブル」 →「 テーブルまたは範囲から」をクリック
Step3: 「テーブル範囲」が間違っていないか、「新規ワークシート」ボタンがクリックされていることを確認。既存のシートにピボットテーブルを作りたい場合は「既存のワークシート」から「場所」にセル指定します。例では新規テーブルに作成しますので、「OK」をクリック

Step4: 空のピボットテーブルが作成されます。「ピボットテーブルのフィールド」という画面がポップアップしますが、縮小された状態ですので、右下角にマウスを合わせ、広げてください

Step5: 表示されているフィールド(項目)を入れたいボックスにドラッグしてください。「ドラッグ」とは、マウスで左クリックしたまま、ボックスに移動し、マウスの指を離すことを言います。ここでは、「行」のボックスに「月」を、「値」ボックスに「売上高」をドラッグしています。すると、右のピボットテーブルが完成します。月ごとの売上高合計が算出されています

<既存のワークシートに作成する場合>
上記では、「新規ワークシート」にピボットを作成する例を紹介しましたが、既存のワークシートに作成する場合のStep3は、下記の通りで、「場所」にピボットを作りたい場所の左上角を指定します

ピボットテーブルのボックスについて
「フィルター」「列」「行」「値」ボックス
ピボットテーブルのボックスには、「フィルター」「列」「行」「値」があります。テーブルのフィールド(項目)を各ボックスに入れ、いくつかピボットテーブルを作ってみましょう。「列」ボックスに「カテゴリー」をドラッグすると、下記のようなピボットテーブルが完成します

今度は、「フィルター」ボックスに「カテゴリー」を入れると、結果は下記の通り

フィルターの下矢印をクリックすると、選択項目が表示されます。下にある「複数のアイテムを選択」ボックスに✓を入れ、「野菜」だけを選ぶと下記のように野菜だけの集計結果が出ます

別のピボットテーブルも作成してみましょう。列、行、値に入れるフィールド(項目)を下記にすると、結果は下記の通り

もう一つのフィルター設定「スライサー」
「フィルター」ボックスを使わない、ピボットのフィルター設定ができる方法があります。
「スライサー」です。
ピボットテーブル内のいずれかのセルでクリック。「ピボットテーブルのフィールド」のフィルターしたい項目の上で右クリックします。下記例では「カテゴリー」の上で右クリックし、「スライサーとして追加」をクリック

すると、下記のような「カテゴリー」スライサーが出来ます。たまに「ピボットテーブルのフィールド」ウィンドウの下に隠れていたりするので、ご注意ください

「カテゴリー」スライサーにある「野菜」を選ぶとピボットテーブルは「野菜」だけのデータを表示します。フィルターを解除し、すべてに戻したい場合は、右角上の をクリックしてください

なお、「スライサー」のデザインを変えることもできます。「スライサー」内の上でクリックすると、上のバーに「スライサー」が表示されます。「スライサースタイル」で、黄色いデザインを選択し、さらに、右の方にある「ボタン」の「列数」を「3」にすると、スライサーのデザインが変わります。

ピボットのデザインについて
まずは、下記のようなピボットテーブルを作成します。「行」ボックスに2つの項目「カテゴリー」と「商品」入れています

ピボットのデザインを変えてみましょう。デザインを変更したい場合は、最初に必ず、ピボット内のセルを、どこでも良いのでクリックしてください。すると、上に「デザイン」が表示されます

「デザイン」→「レポートのレイアウト」→「表形式で表示」で、下記のように、ピボットテーブルのデザインが変わります。カテゴリーと商品が1行になります

次に「デザイン」→「小計」→「小計を表示しない」で、カテゴリー毎にあった「果物 集計」などの、小計が削除されます

さらに「デザイン」→「総計」→「行と列の集計を行わない」で、横と縦の総計が削除されます。他も試してみてください

なお、デザイン自体を変えることもできます。好きなデザインを選んでみてください

「値」ボックスの「値フィールドの設定」について
「値フィールドの設定」では、いろいろな設定をすることが可能です。いくつかご紹介します
「値」ボックス「別の集計方法」
例えば、「値」ボックスに「売上高」をドラッグすると、「合計/売上高」が結果としてピボットテーブルに表示されます。通常、「合計」がデフォルト設定されています。変えたい場合は、「合計/売上高」の右にある下▽をクリックし、「値フィールドの設定」から、「個数」を選び「OK」すると、「個数/売上高」になります。「個数」とは、売上高の列にあるセルの数です

値を桁区切りにする
上記同様、「値」ボックスの「合計/売上高」の下▽矢印から「値フィールドの設定」を呼びだし
「表示形式」→ 「数値」からの「数値の桁区切り(,)を使用する」ボックスに✓ →「OK」で
「合計/売上高」の数値に桁区切り(,)が付きます

集計の「計算の種類」を変える
「計算の種類」は、いくつかありますが、ここでは、「総計に対する比率」を紹介します
「売上高」を重複するように、もう一度、「値」ボックスにドラッグします。これは必須ではありませんが、ピボットテーブルに売上高の値も残しておきたいので、重複させます

下▽から、「値フィールドの設定」→ 「計算の種類」タブをクリック →「総計に対する比率」を選択 → 上の「名前の指定」に好きな適した名前を入力。ここでは「売上比率」と入力 →「OK」
ピボットテーブルの列Cに、「売上比率」月ごとの全体に占める売上比率が追加されました

なお、小数点第2まであるのを、小数点第1に変更したい場合
「値フィールドの設定」→「表示形式」→ 「パーセンテージ」からの小数点以下の桁数を「1」 →「OK」

ピボットテーブルに関するその他
フィールドリストの表示
フィールドリストが非表示になってしまい、復活させたい場合、ピボットテーブル内で、マウスを右クリック。「フィールドリストを表示する」を選択すれば、表示されます

ピボットテーブルの更新
例えば、元データに4月のデータが追加された場合、ピボットテーブルを更新する必要があります

ピボットテーブル内のいずれかのセルをクリックします。「ピボットテーブル分析」→ 「データソースの変更」をクリック

テーブル範囲を4月までを含むように変更します。この例では、「Sheet1!$B$2:$E$17」が入り、最後に「OK」をクリック

4月分がピボットテーブルに反映されました

なお、データソースの範囲に変更はなく、単にセルの中身や値に変更があり、ピボットテーブルを更新する必要がある場合は、「ピボットテーブル分析」→ 「更新」(または、複数のピボットがあれば「すべて更新」)をクリックします

または、ピボットテーブル内のいずれかのセルの上で、右クリックし、「更新」をクリックしても、更新できます

ピボットテーブルの列幅を自動調整させない
ピボットテーブルを更新した際に、列幅が自動調整されます。列幅が狭くなったり広くなったり自動調整されますが、逆に調整したくない場合の方法です
ピボットテーブル内で、マウスを右クリック。「ピボットテーブルオプション」の「更新時に列幅を自動調整する」の✓を外します。これで自動調整されなくなり、列幅が固定されます

ピボットテーブルの自動更新
ファイルを一度閉じて、再度開くときに自動的にピボットを更新することができます
ピボットテーブル内で、マウスを右クリック。「ピボットテーブルオプション」の「データ」タブをクリック、「ファイルを開くときにデータを更新する」に✓を入れます。これでファイルを開いたときに自動更新されます。ただ、気をつけたいのは、参照している元テーブルの行や列が増えたりした場合は、必ず「目次 5.2」で説明している「データソースの変更」で元データの範囲の変更をしてください

練習ファイル
良かったら、ご利用ください
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